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パニック障害克服






寂聴さんのお話しを聴いているうちに

私も自分の経験から、どなたかの勇気に少しでもお役にたてたら・・・



そんな気持ちになり、自分のパニック障害になったこと

克服できたこと、お話しさせていただきます。




* 発作



40歳の頃でした。



子供の幼稚園のママ友の飲み会があり参加をし、

楽しくお酒を飲み、食事をしていました。



2杯目にカルーアミルクを頼んで一口飲んだら

突然に心臓が爆発しそうなくらいにドクドクになり

息も苦しく、トイレにかけこみました。



深呼吸してもどんどんひどくなり、席に戻って

隣の人にタクシーを呼んでもらいました。

家までの徒歩5分の距離も歩けなかったのです。



家に戻り、まだ心臓の鼓動はひどくなる一方で

息もできなくなっていき、夫に症状を伝えて

呼吸困難になったら救急車を呼んでと伝え、

まずは横になりました。



横になったら少しおさまり、そのまま様子を見ることに。

一夜眠り、翌日は何事もなくなっていたのです。

何が起こったのか意味がわかりませんでした。



その後、普通に生活できてはいたのですが、

3日後くらいに通っていたパン教室の最中に突然手が震え

また心臓の鼓動が激しくなり、倒れそうになってしまいました。



何かおかしい・・・



さすがに自分の体の異変を感じ、まずは内科へ。

検査結果は正常。



何で?



看護師の友人に話たら、もしかしてパニック障害かもしれないから

診療内科に行った方がいいと進められて、行ってみました。


診察結果はやっぱり「パニック障害」でした。







それまで聞いたこともなく、周りでかかっている人も聞いたことなく

自分でいろいろ調べてみました。

自律神経のバランスを崩したときになる心身の病でした。




思い当たる原因はありました。

もう、我慢の限界を突破してしまったのでしょう。

我慢強さが自分の長所くらいに思っていたのは大間違いでした。




そこから、みるみるひどくなっていく症状は


・まっすぐ歩けない

・立っていられない

・動悸がひどくなる

・血の気がひく

・全身の震えがとまらない

・人と会食ができない

・閉鎖される空間が無理

・車の運転もこわい

・常に気持ちが悪い

・バスや電車に乗れない

・etc



普通にできていたことが驚くほどできなくなっていき、

このまま自分はどうなっていくのかと思って悩み

死んでしまったら家族はどうしようとか。

本気で悩み、落ち込んでいく一方でした。



3人の子供達はまだ学生で、未子は小学生。

家事育児はまったなしで毎日のミッションが山盛り。

しかも、自分の仕事も続けていたので接客も有り。

悩んでもやるしかありませんでした。



診療内科から処方された「ソラナックス」という薬が効き

発作はでなくなりますが、半分眠っている状態で

常にボーっとして集中力が無くなっているまま

仕事と家事を毎日こなしていました。



幸い、もともとボーっとしているキャラクターなので

家族や親友以外、お客様や周りの人にはわからなかったようです。

これは仕事柄助かりました。



辛い、苦しいそんな日々が3年続きました。

この3年はとてもとても長かったように感じます。

人生はこんなまさかがあるんだなと。






*克服への道のり



3年後から環境が変わりました。

そんなパニック障害よりも、もっと大変な毎日。

もっと人生まさかの連続に・・・


仕事、家事、子育ては休むわけにはいかず

もっと頑張る毎日となりましたが、



「病気になんてなっていられない!」



これがパニック障害克服の近道になったことは間違いありません。


その後もパニック障害は続きましたが、

発作がでそうなシーンはできるだけ無理をせず、

薬も必要な時は飲み、飲まない日は持ち歩きました。



そしていろいろなことに



「どうなっても大丈夫」



と思う、考え方の癖をつけました。

それから、発作から6年後には薬がいらなくなっていきました。



パニック障害は、体の病気ではなく、心の病なので

気持ちの持ち方で治すしかなかったわけです。



こんな経験をしたことを、後に同じ悩みを聞いた方に

お話しをすると驚かれますが、必ず治るので大丈夫ですと

お伝えしています。




*克服の証拠に



バスも電車もエレベーターも乗れなかったのに、

2018年には自分の子育て卒業記念にフランス旅行をチャレンジし、

片道12時間のフライトをクリアすることができました✨



私にとっては奇跡の完治。

シャルルドゴール空港に到着したときの感激は忘れられません。



今できるチャレンジとチャンスは遠慮しないでトライする



そんな経験をしたからこそ、こう思う今があります。




人生はまさかの連続。

どんなに困難があっても、必ずトンネルの出口は明るいと信じて。

少しでも少しでも、どなたかの勇気のお役に立てたら嬉しいです。







  

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